FINAL FANTASY X
2001年7月19日発売のPS2用RPG。シリーズ10作目。フィールドやATBが無くなるなど過去のシリーズとは一線を画したシステムが採り入れられている。シリーズでは初めてキャラクターにボイスが付いた。国内販売本数は約230万本。2000年に行われたスクウェア・ミレニアムにてFFIX、FFXIと共に発表された。2003年には続編『FINAL FANTASY X-2』が発売。
植松伸夫
作曲家。1959年生まれ。高知県出身。スクウェア(現スクウェア・エニックス)設立時からの社員で、FFIXまでのシリーズ全曲の他、多数のタイトルを担当した。FFVIIIの主題歌「Eyes On Me」(フェイ・ウォン)で日本ゴールドディスク大賞:ソング・オブ・ザ・イヤーを受賞。浜渦さんとの仕事は『ガンハザード』以来。2004年スクウェア・エニックスを退社。ドッグイヤーレコーズを設立し、現在も活躍中。
仲野順也
作曲家。1971年生まれ。京都府出身。コナミでアーケード作品を手掛けた後、1995年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)入社。FFX以前には『アナザー・マインド』や『デュープリズム』を担当。浜渦さんとは『武蔵伝II』など共作が多い。2009年スクウェア・エニックスを退社。
浜口史郎
作曲家。1969年生まれ。福岡県出身。東京藝術大学音楽学部卒業。浜渦正志氏の3年先輩。イマジン所属。FFVIIIからFFXIまでのオーケストラアレンジの他、FFVIIからFFIXまでのピアコレも担当した。アニメ『FF:U 〜ファイナルファンタジー:アンリミテッド〜』『ONE PIECE』『おおきく振りかぶって』、映画クレヨンしんちゃんシリーズ『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』『アッパレ!戦国大合戦』など代表作多数。
ビサイド島(M1-18)
クセのあるリズムセクションに乗って静かにピアノがメロディを奏でる。同じフレーズを繰り返す曲ですが、パーカスやストリングスが入ったり消えたりして様々に展開されます。ちょっとアジアン。
異界送り(M2-3)
原曲は植松さん作曲の「祈りの歌」。浜渦組のコーラスに伴奏が付いているのですが、これがまたツボな構成。0:28から突然現れるピアノが静かに遊ぶ。FFX付属のDVDのメニュー画面でも流れます。
Blitz Off(M2-11)
これまでのFFシリーズに、ここまでテクノを全面に押し出した曲は無かったと思います。次どこ行くん?みたいな一筋縄ではいかない展開の合間に挟み込まれる「ダカダカデンデン!」というパーカスが水中っぽくてステキ。
旅行公司(M2-15)
とても浜渦さんらしい気怠い曲。パーカスがポコポコやり、ピアノが不思議なコードを弾き、ベースがビヨ〜ンと鳴り、時々手拍子。持ち味全開!という感じです。
雷平原(M3-01)
緊迫したストーリー展開の中、突如流れるこの曲。音楽は必ずしもプレイヤーの気分を増幅させるものではなく、時にはこうやって音楽が主導で和ませてもいいじゃないですか。
襲撃(M3-14)
聖ベベル宮突入前後の一連のイベントは浜渦さんの曲が多く使われています。この曲は「発進」のアレンジで、打ち込みオーケストラを追い越す勢いで暴れるピアノが印象的。裸足で滑るキマリかわいそう。
極北の民(M4-05)
民族音楽的なパーカスに乗って打ち込みのストリングスがコードとメロを奏でる。美しくも物悲しい、ガガゼト山のテーマ曲。
彷徨の炎(M4-07)
パッド系の音色がふわふわしたコードをフェードインアウトを繰り返しながら弾く。この曲を聴きながらぼんやり雲が流れるのを見ていたい、そんな感じです。
挑戦(M4-10)
異常なボスとの戦闘で流れる異常な曲。なのに何故か一貫して漂うこの気怠さ。大好き。
決戦(M4-18)
ラスボス曲。シマノフスキの交響曲に影響を受けた作品。ミニマルなピアノが激しく展開し、ストリングスが静かに追従、金管が支え、シンバルが引き締める。ループ直前、ピアノがメジャースケールを弾いたかと思いきや一転して異常な展開に落ち込むところが圧巻。