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FINAL FANTASY XIII
2009年12月17日に発売されたシリーズ13作目。プラットフォームをPS3に移した本作は、天空に浮かぶ世界・コクーンとその下に広がる異境大陸グラン=パルスが舞台。FFシリーズらしいハイクオリティのグラフィックが特徴。「ファブラ・ノヴァ・クリスタリス」シリーズの一作品であり、『ヴェルサスXIII』『零式』とは元となる神話が共通している。作曲の担当は本作が浜渦正志氏、ヴェルサスXIIIが下村陽子氏、零式が石元丈晴氏。

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FF13OST公式サイト composer's comment movie
配信
Part1:2010年1月20日
Part2:2010年1月27日
Part3:2010年2月3日
FINAL FANTASY - ファイナルファンタジーへの思い
浜渦
僕はファイナルファンタジーの初代作品から
リアルタイムですごく遊んでたんですね。
当時からドラゴンクエストとかそういうロールプレイングゲームが大好きで、
その音楽も大好きだったんですよ。
それは中学高校くらいなんですけど、
その時から「将来こういう仕事がしたい」って思ってたんです。
なので夢の存在だったんですけど、それが実際に自分がやることになって、
すごく嬉しかったんですけど、ただやはり大作ということで、
相当なプレッシャーも感じましたね。
WORLDVIEW - 楽曲のテーマ
浜渦
ファイナルファンタジーXIIIの世界観というのは、
近未来的というか、かなり先進的な世界観だったので
一曲ですべてを現さなければいけないと……。
オーケストラでありデジタルなものであり、かつ聴いて覚えてもらえる、
そういう音楽は何かっていうのを相当深く考えて作りました。
今回は特にストリーミングということで、
色んなジャンルとか色んなレコーディングが出来るので
ありとあらゆる、多種多様な音楽が散らばってるという形になっているんですけど、
そうするとちょっと統一感が取れなくなったりとする場合もあるんですね。
そこである程度モチーフを絞ってやると、
色んなサウンドで飽きがこないし一本筋が通っているという
ゲームをずっとやってて最後まで楽しめる形になると思って、
そういうトータルディレクションをしました。
BREAK NEW GROUND - 新たな試み
浜渦
フィールドでかかる歌モノとかがありまして、
フィールドでキャラクターが走り回りながら、
そこでふわ〜んと人間の声が入ってきたら結構気持ちいいんじゃないかと思って、
やってみたら作るのが凄く楽しいということに気付きまして。
普段はインストばっかり作ってるんで、こんなに歌作るのが楽しかったんだって
いうのが今更分かったっていう感じで(笑)。
IMPRESSIVE - 印象的な楽曲
浜渦
新しいファイナルファンタジーのテーマとして
いいんじゃないかと思って作った曲があったんですけど、
その時はまだゲームが全然出来てない時期だったんで、
それがお蔵入りになったんですね。
僕としてはそれがよく出来てたと思ってたんで、非常に残念だったんですよね。
で開発末期になりまして、ゲームの一番最後の
すっごい長いシーンがあるんですけど、そこにボツになった曲が
合いそうだと思って、もう一回リアレンジしてそこにベタっと当てはめたんです。
同時にその曲を、ゲームを起動して一番はじめに流れるムービーにも
更にアレンジして使えるんじゃないかと思って、両方に貼り付けて
ディレクターの鳥山さんに聴かせたら、普段そんなに感想を言ってこない鳥山さんが
「泣けました」とメールを下さいまして(笑)。
あの時が一番嬉しかったですね。
お蔵入りしていた曲が電源を入れて一番はじめにかかる曲であり、
一番盛り上がるイベントの曲にもなって、
こんなことあるんだって凄く感激しました。
PLEASURE - サントラの聴きどころ
浜渦
多種多様なサウンド、ジャンルですね。
あと海外でレコーディングしてきたものもあれば、
国内で小さな編成でやったものとか、歌であるとか、
そういったものがサントラ中に散りばめられてまして。
僕も自分で振り返って聴いてみたらすごくお腹いっぱいな感じだったんで、
全体のこのぶっとび感と言いますか、色んなものが入っている、
それを存分に楽しんでもらいたいと思っています。
DEEP EMOTION - 今の思い
浜渦
最初は「これ乗り切れるのかな」っていう
物凄いプレッシャーを感じてたんですけど、
スタッフが皆さん大きな夢を持って、面白いゲームを作ってやろうっていう
意気込みを周りから感じて、プレッシャーがいつの間にか消えて、
ゲームに対する興味が大きくなって、
「ここはこんな曲を付けてやろう」とかそれが楽しくなってまして。
それで突っ走って気付いたらあれ、終わってたって。
当初の予想より自分としては満足出来るサントラになったなと思ってます。
何もかもがクオリティ高い中で自分がそれに貢献出来て、
終えるところまで来たっていうのが、自分の人生で大きな存在になったなあと。
お陰でもっと大きな夢持ってやっていけるかなと(笑)思ってます。
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