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イベントレポート

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空想音楽博物館 Vol.6
日時:2013年4月5日(金)20時〜22時
於:表参道GROUND(東京都渋谷区神宮前)
出演:
司会進行 岩本晃市郎(ストレンジ・デイズ)
IMERUAT / Moment Strings Quartet with 永井ルイ /
AMPM(永井ルイ・小畑ポンプ・松本タカヒロ・ACKO・maruse)

IMERUAT are
Keyboards:浜渦正志さん
Vocal, Tonkori, Mukkur:Minaさん
Team IMERUAT are
Guitar:田部井とおるさん
Violin:桑野聖さん
Percussion:竹本一匹さん
Synthesizer:ドゥニ・フォンタナロザさん
VJ:スギモトトモユキさん

 2012年7月の梅田AKASO以来8ヶ月振りとなるIMERUATのライブが、音楽雑誌「ストレンジ・デイズ」編集長の岩本晃市郎氏が主催する空想音楽博物館の一環として行われました。浜渦休暇を取って遠征して参りましたので、以下にレポートをお届けいたします。

入口の看板

 表参道GROUNDは表参道駅A2出口より徒歩3分という非常にアクセスの良い会場でした。開場の1時間以上前に会場に着いたのですが、隣のコンビニに入っていく竹本一匹さんやどこかへ歩き去っていく田部井とおるさん、普通にカフェでお茶するベンヤミン・ヌスさんなど、色々な方に遭遇……。
 入場は整理番号順でした。私は今回も運良く前の方の番号をゲット出来ていたため、最前列の席を確保し、ささっと物販へ。今回の御品書きはこんな感じでした。

物販(浜渦さん、IMERUATに関するもの)
・空想音楽博物館ガイドブック Vol.2(出演者全員のサイン入り、IMERUATのインタビュー掲載)
・IMERUATバッグ(限定10個、新作)
・ムックリ
・ムックリケース(IMERUATロゴ入り、新作)
アニメ「貧乏神が!」オリジナルサウンドトラック
・マキシシングル「IMERUAT」
・ファーストアルバム「Black Ocean」
・IMERUATステッカー(5種、2012年のDeparture to Black Oceanで販売されたものと同じ)
・DVD「IMERUAT」

 特筆すべきはこのイベントで先行販売となるDVDですね。一般販売の予定は未定との事ですが、一人でも多くの方にIMERUATの魅力が伝われば良いなぁと思います。ジャケットの表紙はGiantを踊るMinaさんでした。相変わらずカッコイイ。
 ドリンク(コーラにしました)を飲みながら入場時に貰ったチラシ類を眺めていたら、その中の一枚に気になるモノが。日付らしき数字とキーワードだけがいくつか書かれたシンプルなフライヤーです。
「2013.7.6.」
 え、何が?
「IMERUAT "DANCE, VISUAL & MUSIC"」
 え、え!?
「@Kagurazaka SESSION HOUSE
 まじかーっ!!
 サプライズ発表でした。既に公式サイトが公開されています。楽しみです…!

 IMERUATの出演は開演から1時間ちょっとが過ぎた21時20分頃。Minaさんを除く全員が登場し、スギモトトモユキさんのPVをバックにまず始まったのは「Giant」。先日Minaさんが踊る映像作品が公開されたばかりの旬な曲ですね。ライブバージョンではNino Kerlさんのボイスがより響くミックスになっており、前2組の出演者が作った空気を一変させ、一瞬でIMERUATの空気感を作りあげていました。
 続いてMinaさんが登場し、IMERUAT&チームIMERUATの全員で看板曲の「Imeruat」。ファンタジーロックフェスやDeparture to Black Oceanの時もそうでしたが、この曲のイントロが流れるとそれだけで浜渦さんの世界に没入していけそうで、正気を保つのが非常に大変です(笑)。IMERUATが結成されてから最も多く生演奏されている曲ということもあって、演奏に益々磨きが掛かっていることを感じます。表現が難しいのですが…元々完成されている曲ではあるのですが、ライブを重ねていくうちに丸みが消えて、より鋭角になった感じ。琴線を刃で撫で付けられるような感じ。このニュアンス、伝わるでしょうか…。

 3曲目は「6Muk」。Minaさんによるムックリの長めのソロから始まり、そこに一匹さんのパーカスが乗り、映像とシンセが同時に合流し、最後に浜渦さんのキャッチーなフレーズが加わります(後で明かされましたが、このイントロは「テージンタワー“もどき”」だったとの事…!全然気付きませんでした。不覚)。この曲の一番の魅力はMinaさんによるムックリ演奏でしょう。トラックや他の楽器に溶け込みつつ、一際存在感を放つこの楽器は、実際に演奏してみると分かりますが、様々な音を鳴らせるがゆえに全く同じ音を鳴らすことが非常に難しいのです。ライブでCDと同じ演奏が出来るMinaさんは、やはりムックリ演奏の第一人者なのだと改めて実感します。
 4曲目、浜渦さんの軽快なピアノで始まったのは「Leave me alone」。アイヌ語、英語、日本語が混在するIMERUATを象徴する曲ですね。今回もMinaさんの完璧な舌打ちが聴けて大満足でした。

 MCは簡潔に楽器と名前だけを紹介する形でした。今回はメンバーの立ち位置が今までとは若干異なります。客席から見て左奥にドゥニさん、その手前に浜渦さん。中央奥のドラムセットに一匹さん、ステージ中央にMinaさん。右奥が田部井さんで、その手前に桑野さん。客席右側最前列の更に前の席にスギモトトモユキさんでした。

 MCの最後に紹介された次の曲はなんと新曲。曲名がまだ決まっておらず、仮タイトルが「腰大丈夫ですか!?」略してKDD(笑)。ヴァイオリンの桑野さんが腰を痛めてしまい、丁度その時作っていた曲だったとか。そんな桑野さんは今回イスに座っての演奏でした。お大事に…!
 その新曲ですが、Imeruat、Black Oceanに並ぶ人気曲になりそうな印象を受けました。ポップで明るく、楽器がみんな勝手に踊り始めるような、でも歌詞はIMERUATの今までの雰囲気そのままで。新境地ではあるけれども、間違いなくIMERUATの曲であるっていう。音源化を大いに期待しています!
 6曲目は定番の「Battaki」。実はこれにもスギモトさんのPVがあり、初出はファンタジーロックフェス2012でしたが未だYouTube等では公開されておらず、ここで久々のお披露目となりました。この映像、観客の手拍子に合わせて跳ねるバッタ達の映像が凄まじく可愛いんです。是非ライブでご覧になられることをオススメします。今回も観客、バッタ、IMERUAT&チームIMERUATの皆さん一緒に跳ねていました(笑)。

 7曲目はファイナルファンタジーXIIIより「スーリヤ湖」。事前にtwitterでFFXIIIから演奏する曲の投票が行われており、テージンタワーとの激しいデッドヒートを勝ち抜いたのがこの曲なのでした。原曲はストリングスとパッド系の音色が重要な役割を果たしていましたが、今回はライブ用にポップ調のアレンジが加えられており、スギモトさんの新作PVとも相まって、涙腺が…。
 しかし投票で「スーリヤ湖」に決まったのが4月1日。たった数日でこんなアレンジを施す浜渦さん、やはりプロです…!
 ラストは「Black Ocean」。原曲の静かに燃え尽きる感じも好きですが、ライブでは一拍目、プレイヤーが全員であらゆるものを切り捨てる感じがたまらないです。今回もしっかり気持ちよく切り捨てられました。

 この編成での国内ライブはこれで4回目になりますが、ますます尖っていくImeruat、どんどん可愛くなっていくBattakiなど、個々の曲がきっちり進化していくのを目の当りにしているような気がします。IMERUATがこの先どのような道を歩んでいくのかは分かりませんが、一歩一歩をしっかり目撃出来ることの幸せを感じました。次回はダンスを取り入れた公演のような形のライブになるとの話ですが、私達が想像も出来ないような道を歩いていくIMERUATを、これからもしっかり目撃し続けようと思います。

セットリスト
01. Giant
02. Imeruat
03. テージンタワーもどき〜6Muk
04. Leave me alone
05. MC(メンバー紹介)
06. 腰大丈夫ですか?(仮)
07. Battaki
08. スーリヤ湖(ファイナルファンタジーXIII)
09. Black Ocean

サイン入りガイドブック、DVD、「貧乏神が!」サウンドトラック。
物販その1。ガイドブック、DVD、貧乏神サントラ。

気付かなかった人が多かったという次回ライブフライヤー、ムックリ、ムックリケース。
物販その2。次回ライブフライヤー、ムックリケース。

IMERUATバッグ第二弾。
物販その3。IMERUATバッグ。

 ちなみに…。Moment Strings QuartetとAMPMの舞台転換の間の岩本編集長と浜渦さんのMCの中で、こんなやりとりがありました。

岩本「今年も夏にファンタジーロックフェスやります」
(会場どよめく)
岩本「で、浜渦さんもそこでピアノを弾きに来て下さるとか…」
浜渦「え! そんな話してましたっけ?」
岩本「したじゃないですか(笑)」
浜渦「すみません、すぐ忘れるので…(笑)」
岩本「出演者は今月中に植松伸夫さんから発表されますので、皆さんお楽しみに!」

 というわけなので、大いに楽しみに待ちましょう!

(2013年4月7日 記)

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